衆議院議員 服部良一「現場主義」

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服部良一の国政報告

2011年5月11日:外務委員会

カテゴリ:国会質疑

小平委員長 次に、服部良一君。

服部委員 社民党の服部良一です。

 まず、日印のEPA協定について御質問いたします。

 協定第七章及び附属書七の自然人の移動にかかわり、インドの看護師及び介護福祉士の日本による受け入れについて、協定発効後、可能な場合には一年以内、遅くとも二年以内に結論に達することを目的としてインドと交渉を開始するというふうにされておるわけですけれども、これは規模とかスケジュールとか、今後どのような展望の中で行われるのか。あるいは、インド側から規模等含めて具体的な要望がもう既に出ているのかどうか、それについてお聞きをいたします。

山花大臣政務官 お答えいたします。

 インド側は、本協定の交渉において、インド人看護師、介護福祉士の受け入れというのを強く要望されておりまして、この要望を受けまして、本協定においては、先ほど委員が御指摘いただきましたような、「可能な場合には一年以内に、遅くとも二年以内に結論に達することを目的として、」ということで、インド側と交渉を開始することを約束いたしました。

 交渉に当たっては、二〇一〇年の十一月に閣議決定された包括的経済連携に関する基本方針に基づきまして、国家戦略担当大臣のもとに設置されました人の移動検討グループにおける検討、また他の協定による受け入れの実施状況や二国間関係等にかんがみまして、各方面の意見を十分に踏まえつつ対応する考えでございます。

服部委員 具体的な規模だとか、インド側の要望という点ではどうなんですか。

山花大臣政務官 これは協定の発効後に継続交渉が行われるということでございますので、ちょっとこれはまた両国間の具体的な交渉内容になりますので、済みません、恐縮ですが、お答えは控えさせていただきたいと思います。

服部委員 それ以外の分野について、インド側から、過去、インド側と接触する中で、人の受け入れについて追加的な要望というのはあるんでしょうか。

山花大臣政務官 インド側からは、交渉の過程におきまして、インドヨガなどの指導員であるとか、あるいはインド料理人などの受け入れを初めとしまして、さまざまな要望を提示いただいております。

服部委員 インドといえばIT産業というのがちょっと思い浮かぶんですけれども、IT技術者の受け入れとか、そういった要望というのは出ていないんですか。

山花大臣政務官 インド人のITの技術者につきましては、従前から、出入国管理法令に基づきまして、日本企業または外国企業での雇用を目的とした就業の査証、あるいは短期商用目的での短期滞在査証というのを発給いたしまして、我が国への入国や就労を認めてきているところでございます。

 日印のEPAにおきましては、インド人のIT技術者だけに限った規定というのがあるわけではないんですけれども、「自然人の移動」という章におきまして、インドからの企業内の転勤者、公私の機関との契約に基づく専門家などの入国などにつきまして、入管法の範囲内かつ一般的な形での約束というのが盛り込まれております。

 また、昨年十月にシン首相が訪日されたときに署名され、十二月から実施されております、日・インド査証手続の簡素化に関する覚書というのがあるんですけれども、そこにおきまして、これもインド人IT技術者に特化した形ではないんですけれども、短期商用目的での数次短期滞在査証の最長有効期間を三年から五年に延長するなどの措置が盛り込まれております。

 こういったこともあってかもしれませんけれども、現時点ではインド側から、今申し上げましたような日印EPA及び査証手続の簡素化に関する覚書の規定を超えるような形でのインド人の技術者の入国であるとか、あるいはその受け入れということに係る要望がなされているとは承知はいたしておりません。

服部委員 ありがとうございます。

 我々、別に受け入れに反対ということで言っているわけではなくて、インドネシアからの看護師、介護福祉士の受け入れの問題、これもいろいろ問題が生じましたし、受け入れた場合の日本の労働者への影響であるとか、あるいは受け入れた本人たちの生活や人権に問題があってはいけない、そういう思いもありますので、その辺はぜひ外務省として十分な配慮、気配りをしていただければというふうに要望を申し上げておきたいと思います。

 続きまして、沖縄の基地問題で幾つか御質問をさせていただきます。

 グアム移転協定について、ウィキリークスで流出したアメリカ公電で、米軍のグアム移転費が水増しをされた、日本の負担割合を低く見せかけられているという疑惑が報道されましたね。大臣、何かそんなことあったかというような顔をされていましたけれども。

 日本政府は、これについてはコメントしないということをおっしゃっているわけですけれども、大臣、もしこれが事実だとすれば、これは問題だというふうに思いますよね。

松本(剛)国務大臣 ウィキリークスについては、不正な方法によって外交上の秘密とされる文書が公開をされたということで、極めて遺憾だということをまず申し上げることと、ウィキリークスについて確認もコメントもしないということは改めて申し上げたいと思います。

 その上で、グアムの移転関連費用としては、百二億七千万ドルというのがロードマップそれから二〇〇九年のグアム移転協定の前文に書かれているということでありまして、その内容の説明は私ども政府としても受けているわけであります。ただ、これはあくまで試算の数字であるということも改めて申し上げなければいけないというふうに思っております。

 その上で、委員の御質問の趣旨は私もわかりかねますけれども、一般的に、信頼関係のある二国間の関係で、もし虚偽なりがあるとすれば、それは問題だということになるということであるとすれば、そうだと思います。

服部委員 問題があるというふうに受けとめたんですけれども。

 軍用道路という十億ドルを上積みして、この比率を掛けたということになるわけですけれども、そのことによって約六億ドルが、ある意味ごまかされたと。この公電を信じるならばですね。しかし、政府として、税金を預かるという立場からすれば、こういうことがあったら、やはりこれはまずいですよね、どう考えても。事実であればですよ。ですから、そういう意味で、改めてグアム移転費の金額を、もう一度精査すべきだなというふうには思われませんか。

松本(剛)国務大臣 先ほど、試算だということで申し上げさせていただいたわけでありますが、グアムの移転経費で必要となってくる金額については、精査をされた上で予算に計上して、御審議をいただいて支出をされるという位置づけになっているというふうに理解をいたしております。

 なお、このグアムの移転協定においては、ある意味で定められているということで大切な点は、いわゆる真水資金の上限二十八億ドルというふうに定められているということだと私は理解をしております。

服部委員 当時も大変な問題になりました。というのは、米軍住宅の単価が高過ぎるじゃないかと。当初、一戸当たり八千万以上ということで、しかも土地代は別なんですよ。我々が分譲住宅を買うのに、土地つきで三千万とか、東京はもっと高いかもしれませんけれども、そういうレベルで買うわけですね。建屋だけだったら大体一千万とか二千万という話なんですよね。それが何で建屋だけで八千万もするのかという議論があって、そしてこれを修正されまして、七千万台に修正をされたという経過があるわけですね。

 そのときは、もちろん土地代は入っていないけれども、上下水とかそういうインフラの整備の金が要るんだとか、いろいろなことをおっしゃっていました。労働者を海外から持ってこなければいかぬだとか、台風が多いからとか、何かよくわからぬような説明も私いろいろ聞きましたけれども、そのときから、やはり何かこのグアム移転の経費というのはおかしいなというふうに感じていたわけなんですよ。

 それで、もう一回お聞きしますけれども、こういうニュースの信憑性は別として、一割水増しされたかもしれないということが、まさに朝日新聞の五月四日のトップニュースで出ているわけですから、これに対する説明責任はあるというふうに思われるでしょう。

松本(剛)国務大臣 五月四日は、ちょうど私は出張から帰る日でありまして、電子版で、帰国の飛行機の中でその記事は拝見をさせていただきました。帰国の飛行機はすべて睡眠になるかと思いましたけれども、その新聞をしっかりおもしろく読ませていただいたということを御報告させていただきます。

 その上で申し上げましたら、少なくともその報道についてはウィキリークスを起源としているというふうに私は理解をしておりますし、これについては、先ほど申し上げたように、不正な方法によって外交上の秘密を得たものであるということを考えますと、これについてはコメントも確認もしないという立場を私はしっかり申し上げてまいりたいと思いますし、これをもとに何らかの確認の行動を起こすという予定はありません。

服部委員 大臣、私、それはちょっと異論がありますね。異論がある。

 ウィキリークスのこの報道が正しいかどうかという議論はおいておきましょうよ。それは一応おいておいて、しかし、これが、ひょっとしたらそういう水増しがあったんじゃないかということがこういう新聞のトップニュースで出たのであれば、当然、外務省として、念のために当時の査定金額をやはりもう一度ちょっと見直してみようというのが当たり前じゃないですか。こう思いますよ、私は。どうですか。

松本(剛)国務大臣 やはり、ウィキリークスについて、先ほど遺憾であるというふうに申し上げたわけでありまして、これに基づいて私どもがコメントをする、確認をする、行動を起こすということはすべきではないと考えているので、そのように申し上げさせていただきました。

服部委員 では、ウィキリークスはいいですよ。私が言ったとしましょう。私が、ちょっとこれは水増ししているんじゃないんですかと。外務省としては、そういう国民の声、あるいは国会議員でもいいですけれども、そういう声があれば、それはもう一度やはり精査しないといけないなというふうに思うのが当たり前だと思うんですけれども、そういう意味で、どうですか。

松本(剛)国務大臣 私自身は、実は直接はグアム協定について質疑をしたという記憶はないんですけれども、民主党としてさまざまな議論をしてきたということはよく承知をいたしております。その上で、議論の結果成立をしたものを、政権交代という形で政府として引き継がせていただいたということであります。現段階で、これを特に私どもとして破棄をするとか、そういうことなく引き継がせていただいております。

 さらに申し上げれば、今委員もお話がありましたけれども、今後も、協定に基づく支出になるとはいえ、内容については、この百二億七千万ドルは試算であるということで、詳細な金額については、毎年の予算で計上するに当たって、精査の上計上して審査をしていただくということでありますので、国民の税金という意味では、計上するに当たっては私どももしっかり毎年、今政権をお預かりしている立場として精査をしなければいけない、そのことは肝に銘じて進めたいと思っております。

服部委員 これは税金をどう使うかという話ですからね。ですから、一たんこういう疑惑が、信憑性は十分検証していただいたら結構ですけれども、上がった以上は、しかも一般紙のトップニュースで国民がみんな知ることになった、そのことに対して、やはりこれは外務省として説明責任があるというふうに思われるのは当然だと僕は思うんですね。しかも、仮定の話ですけれども、もしこれが事実だとすれば問題であるという認識も今大臣は表明されたというふうに私は認識しましたので、そういう点からすれば、今後、その点、しっかりお願いをしたいという要望を申し上げておきます。

 そして、二点目、同じく海兵隊が一体何人グアムに行くかという話ですね。これも水増しと報道をされたわけです、ウィキリークスでは。

 実は、その当時どんな議論になっていたかなというのをいろいろ探っていましたら、資料を探していましたら、二〇〇九年、ちょうどグアム移転協定の審議の中で、朝日新聞に「「八千人移転」は水増し?」というのが出ているんですよ。物すごい先見の明があると思いませんか。というのは、全然おかしかったんですよ、人数の話が。

 そもそも、ロードマップが合意された二〇〇六年のとき、沖縄には海兵隊は一万三千二百人しかいなかった。その後、減りました。最近ちょっとふえているということなんですけれども、今現在は沖縄の海兵隊員は何人いるんでしょうか。

松本(剛)国務大臣 ちょっとその前に一つだけお話をさせていただきたいと思いますけれども、先ほどのウィキリークスの話。

 法律というか裁判でも、基本的な考え方として、違法な手段によって収集された証拠は、正しいか正しくないかを別にして、採用されないという考え方があるというふうに私は理解をしております。ウィキリークスについても、私はそういう趣旨も含めてお話をさせていただいたと思っております。

 今、海兵隊の実数の話ですが、二〇一〇年三月末現在で、私どもが承知をしているのは一万五千人ということでございます。

服部委員 実数として、この一万五千人が、グアムに何人移るんですか。

松本(剛)国務大臣 グアム移転に係る協定第一条などに言う第三海兵機動展開部隊の要員約八千人及びその家族九千人というのは、この要員八千人というのは実員数ではなくて、ロードマップに係る協議の過程で米側から示された海兵隊要員については定員数というふうに理解をいたしております。

 実員については、常に変動する数字であるというふうに理解をしておりますので、グアムに移転する具体的な人数については、この八千人という定員数に基づいて、移転の実施に伴って最終的に決まるというふうに理解をしております。

服部委員 ということは、八千名じゃないということですか、実数で。

松本(剛)国務大臣 今申し上げられるのは、八千人は定員ということであり、実員数というのは必ずしも定員と一致する概念ではないということであります。

服部委員 これはまたゆっくり議論させていただきたいんですけれども、本当に数字のトリックなんですよ。そして、海兵隊が八千、家族が九千移るからということで、我々の税金を使ってその住宅をグアムに建設しようという話なわけですね。

 ですから、いずれにしても、やはり税金を預かる政府の立場として、これはもっときちんとした説明責任を果たしていただかないと。ウィキリークスは違法だとかいろいろおっしゃいますけれども、みんなそう思っていないですよ、正直言うて。もうこれ以上申し上げませんけれども、私の言いたいことは、恐らく大臣は百も承知だと思います。

 この件は、私は非常にこだわっていますので、ぜひ引き続き今後とも議論をさせていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。

 どうもありがとうございました。

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