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服部良一の国政報告

成田国際空港周辺地区の騒音問題に関する質問主意書

カテゴリ:質問主意書

平成二十三年三月四日提出
質問第一一八号

    成田国際空港周辺地区の騒音問題に関する質問主意書
提出者  服部良一




成田国際空港周辺地区の騒音問題に関する質問主意書


     成田国際空港は、平成二二年三月より年間発着回数二二万回体制で運用されている。その影響により、B滑走路(二五〇〇メートル)飛行コース直下の成田市東峰地区における騒音被害が顕著になっている。騒音のレベルは九〇デシベル、場合によっては一〇〇デシベルを超えており、頻度も一分半から二分間隔で発生している(市民グループの調査による)。人間としての生活が困難になる騒音限界値は、六五デシベルから七〇デシベルとされており、現在計測されている騒音のレベルは、住民の受忍限度をはるかに超えている。東峰地区には有機農業を営む農民や農産加工場で働く従業員など関係者が多数くらし、生産活動を営んでいる。生活破壊をもたらす騒音を放置することは憲法で保障された生存権を無視し、重大な人権侵害であるとの観点から、以下質問する。
一 成田国際空港による騒音問題について、政府は現在までにいかなる調査を行い、実態をどのように把握しているか。
二 成田国際空港による現在の騒音問題に関し、政府及び成田国際空港株式会社(以下、空港会社)はどのような対策を実施または計画しているか。
三 騒音問題に関し、政府及び空港会社は、被害者及びその関係者と騒音を軽減する方向での話し合いを実施する方針を持っているか。
四 平成一七年五月、当時の空港会社社長である黒野匡彦氏(元運輸事務次官)は、東峰地区住民への手紙で、これまでの空港の運用や整備計画策定のあり方について非を認めて詫びると同時に、「あくまで皆様との話し合いによって解決してまいりたい」と約束している。政府はこのことを承知しているか。承知している場合には、政府及び空港会社はこの約束をいかに受け止めているか。
五 成田国際空港の将来計画によれば、年間発着回数三〇万回が想定されているが、その場合の騒音についてはいかなる水準を想定し、どのような対策を講じる計画か、明らかにされたい。
     右質問する。
      【上記質問に対する答弁】
        平成二十三年三月十五日受領
        答弁第一一八号

          内閣衆質一七七第一一八号
          平成二十三年三月十五日
        内閣総理大臣 菅 直人

               衆議院議長 横路孝弘 殿
          衆議院議員服部良一君提出成田国際空港周辺地区の騒音問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。




        衆議院議員服部良一君提出成田国際空港周辺地区の騒音問題に関する質問に対する答弁書



        一について
           御指摘の「成田国際空港による騒音問題」の趣旨が必ずしも明らかではないが、成田国際空港(以下「成田空港」という。)の設置及び管理を行う者である成田国際空港株式会社(以下「空港会社」という。)においては、成田国際空港株式会社法(平成十五年法律第百二十四号。以下「成田会社法」という。)第五条第一項第四号ニの規定に基づく事業として、成田空港周辺の三十三か所に設置した航空機騒音測定局において、航空機の離着陸時における騒音(以下「航空機騒音」という。)を通年測定するとともに、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律(昭和四十二年法律第百十号。以下「騒防法」という。)の規定に基づき指定されている第一種区域、第二種区域及び第三種区域の内外に設けた五十八か所の航空機騒音短期測定地点において、夏季及び冬季の連続した七日間における航空機騒音を測定している。政府としては、空港会社が公表するこれらの測定結果を通じて成田空港周辺における航空機騒音の状況を把握している。
           なお、御指摘の「B滑走路(二五〇〇メートル)飛行コース直下の成田市東峰地区」は、成田空港の範囲内に存する地域であることから、空港会社は、成田会社法第五条第一項第四号ニの規定に基づく事業としての航空機騒音の測定は実施していないと承知している。
        二及び五について
           御指摘の「成田国際空港による現在の騒音問題」及び「その場合の騒音」の趣旨が必ずしも明らかではないが、成田空港は、騒防法第二条に規定する特定飛行場であること、及び特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法(昭和五十三年法律第二十六号。以下「騒特法」という。)第二条第一項の規定に基づき特定空港として指定されていることから、空港会社は、騒防法の規定に基づく住宅の騒音防止工事の助成、移転の補償等、緑地帯等の整備等、及び騒特法の規定に基づく土地の買入れ、移転の補償等の措置(以下「騒防法等に基づく措置」という。)を実施している。
           また、平成二十二年十月十三日に開催された、国、千葉県、空港周辺九市町及び空港会社により構成する成田空港問題に関する四者協議会(以下「四者協議会」という。)において、成田空港の年間発着枠を二十二万回から三十万回まで拡大することについての合意がなされたこと、及び当該発着枠の拡大に伴い航空機の騒音により生ずる障害が著しいと認められることとなる区域等の範囲が拡大すると見込まれることを踏まえ、国土交通省においては、騒防法第八条の二の規定に基づき指定している第一種区域についての変更手続を進めているところであり、また、千葉県においては、騒特法第四条第一項の規定に基づき都市計画に定めている航空機騒音障害防止地区及び航空機騒音障害防止特別地区の変更手続を進めていると承知している。これらの変更手続の完了後は、空港会社は、変更後の第一種区域等において、騒防法等に基づく措置を実施する予定であると承知している。
           なお、御指摘の「B滑走路(二五〇〇メートル)飛行コース直下の成田市東峰地区」は、成田空港の範囲内に存する地域であることから、空港会社においては、騒防法等に基づく措置を実施しておらず、今後も実施する予定はないと聞いている。
        三について
           御指摘の「騒音問題」及び「被害者及びその関係者」の趣旨が必ずしも明らかではないが、例えば、国、茨城県、千葉県、関係市町、関係市町の住民、空港会社等で構成する成田国際空港騒音対策委員会において、成田空港における航空機の騒音により生ずる障害を防止し、又は軽減するために必要な措置について、毎年協議を行っている。
        四について
           御質問は、平成十七年五月九日に、空港会社の当時の代表取締役社長が、いわゆる東峰区住民に向けて発出した手紙に係るものであると考えられるが、当該手紙は、同社長自らが、これまでの成田空港の建設の進め方に当該住民に対する配慮に欠けた部分があったとの認識を示すとともに、平行滑走路の整備に当たっては、あくまで話合いにより進めていきたいとの意思を示したものであり、当時の空港会社による平行滑走路の二千五百メートル化の実現に向けた取組に対して、当該住民の理解を得るべく発出されたものと承知している。
           なお、空港会社は、成田空港の建設用地の取得について、話合いによる解決を目指す方針に変わりはなく、今後とも、誠意をもって話合いに努めることとしていると承知している。




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